歯科学生の英語教育
mgさんから、コメントで
「今の日本の歯科大生、歯科医師が留学に向けて語学の面で何をしたらいいのかなど教えていただけたら幸いです。」
と言う質問をいただきました。
学生さんが海外留学に憧れてこのブログを読んでくれているのは、私にとっては一番嬉しいです!
他にも読んでいる方がいらしたらどんどん質問、コメントください!!出来るだけ答えるようにします。
と言うことで、今日は歯科英語教育について私の思う所をお話しさせていただきたいと思います。
日本の歯科大学の英語教育って下級生の時の基礎科目でちょろっとセンター試験程度の英語やって終わり、って所が多いですよね。
この話題、たまに各国出身の友人からも聞かれるんですよ。日本人ってなんで英語できないの?
(彼らはハイテクな国で歯学部という高等教育を受けてきた私たちが英語を話さないことに驚くようです。)
やー、歯科大学で英語やらんからね…
と答えるとさらに驚かれます。
え、じゃあ何語で勉強するの??
と。
いや、日本語に決まってるでしょ。
へー。そうなんだー。え、テキストも日本語なの??
という反応。
多くの国は、母国語があっても英語で教育をする歯科大学が多いようです。
同じアジア諸国でも、状況は異なるようですね。
学生時代、ちょっと興味を持って各国の友人に尋ねたことがありました。
台湾人の友人に聞いた所、
「教科書は英語。授業では中国語使って授業するけどね。」と。
マレーシア、シンガポールの友人からは、
「いや、全部英語に決まってるでしょ」
と。
韓国人の友人は
「大学によって違うかなー、うちは韓国語でやってるし、英語でやってるところもあるよー」と。
中国人の友人は、
「基本中国語使ってるかなー」
他の地域の友人たちは…
イランー母国語で勉強したよー、
シリアー完全英語だった。
コスタリカー母国語だったよー。でもスペイン語と英語、歯科専門用語はほとんど似た響きを持つ言葉だから、英語見れば初めて聞く単語でも大体わかるけどね。
などなど。
国一括りというより、大学、地域に寄りけり、という一面もあるようですね。
英語の教科書を学生に使って、英語で授業する歯学部は日本には今のところ、全くないように思います。
これは、卒業した後の世界のピーポーたちとの争いで不利になりますね。
他の国の歯科医師、ざっくりと70%が英語で歯科専門用語を理解したとしましょう。
30%にもし入ってしまったら、完全情報難民です。
卒業後は、誰も一から勝手に手取り足取り新しいことを教えてくれません。
自分で誰かに積極的に聞く、情報を探す、ということが必要となってきます。
新しい情報は基本的には論文で発表されます。
論文は英語です。
また、海外で発行された専門書が日本語訳で発行されるには数年かかります。
もし、英語ができない30パーセントに入ってしまったら、新刊を読むにも、残りの70%より遅くなるのです。
さて、だって授業で教えてくれないんだもん。
と言いますけど、私は日本語で教育を行う国のシステムが整っていない、ということは逆にチャンスだと思います。
日本での仕事の機会がぐっと広がります。
私も実際、微力ながらお手伝いさせていただいたこともあって。
技工士の方や、歯科衛生士の方の会の通訳を頼まれたり。
お偉い先生が日本に来るときにお手伝いを頼まれたり。
これで、普段話せない方々と話す機会を得ることができたり。
つまり、英語のヘルプを頼まれたことで出会いが増えたんですね。
普段診療室で診療しているだけでは知り得ない方々と会えたりすることが私としては一番英語勉強しといてよかったな、と思うところです。
たくさん歯医者さんがいるいる、と言われる近年、他の先生とは違う何か、ができると武器になります。
まだまだ技術的にスーパー未熟な研修医開けすぐの時も、海外から来る患者さん集めておくから見てくれない?という短期のバイトに行ったり。
(これ、私にもっともっと技術あれば、相当いいバイトになるな…にやり。)
さて、今日は歯科学生の英語の必要性になってしまい、mgさんの質問に回答してませんので、次回続きを書いていきます。
では
Have a wonderful day!!!