アメリカ歯科医師国家試験の受験方法
こんにちは
最近すごく聞かれるので、忘れないうちにどうやったら歯科医師国家試験を受験できるかをまとめておきたいと思います。
一般の方にとってはつまらない記事かな...
実は歯科医療関係者がずいぶん読んでくれているようなので、もし役立てばいいかなぁ...と。
さて。アメリカの歯科医師免許の試験、どうやって受けるのか。
別の記事で、受験対策は書いたので今日は試験の受け方、ともっと実践的な部分を。
まずはADA (American dental association) のサイトに行って、dentpin、デントピン と呼ばれる個人識別番号を作ります。会員登録ですね。
これは無料です。
その後、自分の大学時代の成績証明書と卒業証明書をADAに送る必要があります。
日本の大学の成績証明書と卒業証明書のオリジナルは日本語のところが多いと思うので大学に証明書の発行をお願いするときは、英文でお願いしてください。うちの大学だと各600円とかでした。
成績証明書は日本の各大学の基準のGPAが使われているため、アメリカのスタンダードにGPAを変えてもらう必要があります。
前に、WESという会社にそれを依頼した記事を書きましたが、基本的にはそれと全く一緒です。しかし、ADAから指定された変換の会社はECE (educational credential evaluation)という会社。
しっかりその指定に従います。UCLAの受験の時もこちらを指定されましたが、もうWESとっちゃったし...と強行突破しました。
今回は、そうもいかないので、高いお金をもう一度払い直して、変換し直してもらいました。
ECEでGPAの変換をしてもらう時にいくつか変換の様式を選べるんです。
ADAからは指定がなかったのですが、友人に聞いたら、私はこれにしたよ、って言われたフォーマットにしました。真ん中くらいの値段だった気がする。値段によって作られるレポートの情報量がちがうのです。
私が提出したのは各教科のユニット名とグレードが書いてあるものです。
多分これが必要。値段は忘れたけど一万円以上はしたと思う。多分…
これ、実際の私の写真です。
こんなのを選んでください。サンプル写真が見られるのでこの写真に近いのを選んでおけばオッケーです。
このレポートはECEが一部はADAに、一部は本人に送ってくるようになっているので、私の手元にあるものです。
(意外と成績良かったのよ。ふふふ。笑)
GPAはECEでもWESでも、二つの会社で全く同じ点数でした。
過去記事GPAについて
日本の大学にお願いした英文証明書は、データではなく、メールでなければなりません。いちいち私のところに送ってもらってまた私がECEに送るのも二度手間なので、お願いして直接ECEに送ってもらいました。
ADAが、このプロセスを通してこの人はちゃんと海外の大学の歯学部を卒業しているな、と確認した後に、やっと受験申し込みが出来るようになります。
確認完了のメールが来ます。
歯科医師国家試験、まずはNational dental board exam part1. NDBE1と呼ばれるものですね。今回はこのpart1をモデルにお話しします。
Part1に申し込みをして、受験費用を払います。
海外の大学出身者はなんとかフィーがかかるので少しアメリカ人より高いです。
トータル...500ドルくらいだったかな?
お金を払い、数日後にプロセス完了のメールが来ます。
そこでやっと、受験日を決めます。
日本の国家試験のように、年に一回どこか会場を貸し切ってみんなで試験!という、制度ではありません。
パラメトリックセンター、というコンピューターベースの試験を受けられる場所がアメリカ各地にたくさんあります。自分が行けるそのパラメトリックセンターとアポイントを取って個人的に受験するのです。
私の場合は、カルバーシティーにあるセンター。家から車で20分くらいですね。
平日のみの試験なので、患者さんのアポイントを1日クローズにしてもらう。
この予定日は、お金を払った日から3ヶ月以内...とかだったかな?
予定の変更は後からでも可能です。しかし、試験日の60日前からは変更にお金がかかります。
私は一回変更したのが試験日の30日以内だったため$60払いました…
パラメトリックセンターで場所を選んで、日程を選べば受験登録は完了!
あとは当日まで勉強するのみです。
基本、受験票なんかは届きません。当日まで、何もお知らせがないので若干ビビりましたが、パラメトリックセンターに申し込んだ時のサイトか、そこから送られてくるEメールに詳細があるのでそこから確認しましょう。
持ち物は、ID2種類。
一つは写真が入っているもの。二つ目はクレジットカードでもオッケーですが、私はカリフォルニアのstate IDとパスポートを持参。
あとはお昼ご飯。
アクセサリーは結婚指輪以外禁止。
知らされている試験開始時間より30分早く到着することをお勧めします。
トイレにも行きたいし、ID確認、指紋の取得、写真撮影などをするからです。
試験会場に入る際は、金属探知機で全身チェックされます。
ジーパンのちっちゃいポケットまでひっくり返して何も持っていないことを見せる。
ID以外の持ち物は部屋に持ち込めません。
一つ例外は無料の貸しロッカーがあるので、その鍵も持ち込めます。
あ、部屋に入る前に、耳栓はいるか、と聞かれたので必要な人には貸してくれるようです。それも持ち込めるものですね。
いざ、試験スタート!!
パソコンの画面に自分の名前と、自分が受ける試験の名前が表示されています。それを確認して、スタートボタンを押します。
パラメトリックセンターは、コンピューターベース試験の会場であり、歯科医師免許の受験会場だけではないので、同じ部屋で違うスケジュールで、小さい子供が何かの試験を受けていたり、いかついお兄さんが論文試験のようなものを受けていたり、と様々です。しっかりパソコン画面が自分の試験であることを確認しましょう。
100問解くと15分の休憩。そしてまた100問。ここまでの200問を3.5時間で終わらせます。そして、30分の休憩。これはお昼ご飯です。
そして、また100問、15分休憩、100問。
休憩のために部屋の外に出るときは、IDをスタッフに見せ、紙にサインをする必要があります。部屋に入る際もID確認、サイン、そして指紋チェック、金属チェックがはいります。
いちいち厳しい。
Part1は1日だけなのだので、これで終了です。
正直、かなり辛いです。
パソコン見続ける試験。
最後の100問は正直何解いてるのか分からないです。目は痛いし、頭も痛いし、集中力切れてるし。
友人の頭痛薬持っていった方がいいよ、といったアドバイスに従うべきでした...。
そして、無事帰還です。
結果は3〜4週間で発表されます。
合格した場合は点数非公開、不合格の場合はどの分野が何点不足だったのか開示されます。
もう一度同じ試験を受ける必要がある場合は、3ヶ月後に受験可能、ただし、3回不合格だった場合は1年後に再受験可能です。
およそ65か、70パーセントほど取得で合格、と言われています。
またプチ情報としては1月は成績優秀なインターナショナルの子たちがこぞって受験するので、相対評価であるこの試験は、合格するのが少し難しくなるとかならないとか。夏に受けるのがいい、との話を聞いたことがあります。
ちなみに、受験は日本の歯学部を卒業してさえいれば、誰でも可能です。
特別な条件は入りません。受かったからといって、免許がもらえるけではないのですが。(免許取得のためには、また別の条件が必要です。過去記事参照)
アメリカで歯学部の大学院に入りたい、レジデントになりたい、という場合は大学院の受験前にpart1まで終わらせる事が受験の条件である事が多いです。
数年後から、基礎のpart1,臨床のpart2という区切りをやめ、一度に試験するシステムに変わるようなので、将来しか留学を考えている方は今なうちにpart1を終わらせてしまった方がもしかしたら楽かもしれませんね。
ふぅ。
なんか、すでにすごく忘れてるなぁ、どうやって受験したのか。
どうしても完全版とは言えないクオリティーなので、何か間違いに気付いたら、もしくはもっと詳しく思い出したら更新します。
が、基本はADAのサイトにあるのでしっかり調べましょう。
私が調べた限りでは、日本語のサイトでこの受験方法をこのように詳し目に書いているサイトは他にないかな…?
しかし、アメリカのサイトはたっくさんあります。
英語で検索して調べましょう。
ちなみに アメリカ 歯科医師免許 ってグーグルで打つと一番最初に私のブログがくるようにいつの間にかなっていてかなりテンション上がってます❤️笑
前は結構下の方だったのにな。SEOについてはよく分からん…
ちょっと長く書いた分、文章が雑...
わかりにくくてすみません^^;
ではでは、
Have a great day!!!