歯科留学!お悩み相談回答
こんにちは
最近多くの方に直接メールでのメッセージをいただいております。
応援しています!という声や、ブログ役立ってます、という声をいただいて、フィードバックがあまり得られない活動なだけにとても嬉しいです。
ありがとうございます♡
先日、仮名Aさんから質問、相談のメールをいただいたのですが、承諾をとってこちらで回答させていただくことにします。
(質問内容を最初に載せますが、個人が特的できるような情報は私が消去、変更してあります。)
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- Residency – Maximum of two (2) years of clinical practice credit allowed for a residency training program accredited by the American Dental Association, Commission on Dental Accreditation
これは、外国産歯科医師の免許取得に関しての抜粋文です。
まず、カリフォルニアの歯科医師免許の取得は他の州より条件が厳しいです。
(というか、カリフォルニアは法律系なんでも厳しいです。)
カリフォルニア州に関してはアメリカの歯学部以外を出た人に上の条件を満たすように指示しています。
つまり、簡単にいうと、日本の歯学部を卒業した場合、いきなりカリフォルニアの免許は取得できません。
5年間で5000時間以上の経験値をどこかで積んできてください、ということです。
また、専門医教育の2−3年の期間はその時間に含まれるので、実際は2−3年の他州での臨床経験が必要となります。
またはアメリカの大学でのフルタイム教員としての臨床経験もこれにカウントされます。
カリフォルニアでライセンスが欲しい外国人歯科医師はかなり多く、多くの先輩たちが、頭を悩まされているところです。
2の質問の回答
専門医取得は日本のように5年かかるということはありません。
エンド、補綴などのADA認定専門医教育のプログラムに入り、卒業すれば専門医になれます。よって、最短2年。もしくは3年で取得することができます。
さらにその上のボード認定専門医になりたい場合は、規定の試験(筆記、口頭試問)を受ける必要があります。
ボード認定専門医も多くのそれを目指した人が卒業と同時に取得が可能なので、同じ年数でなれるでしょう。
しかし、プログラムによりますが、まず、学費がかなりかかる場合が多いです。
中には給料がでるプログラムもありますが学費で消える、生活費で消える、というような感じで実際にはないよりはマシかな、という程度だと思います。
(私が卒業したUCLAはアメリカの歯学部を卒業した人だけ給料あり、学費なし。外国人歯科医師は給料ない、学費ありでした。涙)
編入で学部学生に戻った方が早いか否か、という質問ですが、カリフォルニアで歯科医師として働く最短経路でしたら、以上のこと(質問1と2の回答)より、アメリカの歯学部を卒業した方が最短経路です。3年次編入になるので、2年で免許が取得できます。
しかし、どこの州でも最初の数年はいいかな、そのうちカリフォルニアに戻って来ようかな、というのならば、わざわざ学部学生に戻らなければならないということはないので、歯科医師としてのキャリアアップにつながる専門医教育を受けた方がいいと思います。
質問3の回答
NBDEは今後INBDEとなり、パート1とパート2が統合します。
日本での勉強が余裕である、というのなら、INBDEの勉強も並行して進めていけばいいと思います。
しかし、同じ歯科医師国家試験といえどもやはり日本の試験とは傾向が違うのでもちろん対策も変わってきます。
しかし、ベースは同じです。
外国人歯科医師は何ヶ月、何年と時間をかけてNBDE1・2を今まで取得してきた人が多いのですが、それは卒業から時間が経って、歯科のベースの知識も一度臨床に出てしまい時間がたつとかなり忘れてしまうから。
実際アメリカの学部を出てすぐの学生は数週間の勉強でクリアする学生もいます。
実際、外国人歯科医師も外国の歯学部を卒業しないとINBDEの受験資格はもらえないので、まずは卒業まではベース知識を固めてもいいのかなと思います。
そして、卒業と同時に2ヶ月くらいでINBDEの勉強をして取得、は可能だと思います。
この辺のタイムラインは出願するプログラムのタイムラインと合わせて考えてください。
臨床研修医をすっ飛ばすのは、日本でもう二度と臨床をするきがないのなら、いいとは思いますが、実際、日本の卒業と出願までのタイムラインに差がありますので、そのギャップを上手く利用して研修医を終わらせたらいいと思います。
大学で研修をするような時間の拘束があまりないようなコースを選べば、INBDEの勉強時間もたっぷり取れるでしょう。
また、いきなり専門医のコースに入るよりも、一般診療を知っておいた方が歯科医師としての質が全く異なってきます。専門しか知らないと、全体を見ることができずに誤診につながることもあります。
研修医期間を無駄な時間と思わずに有効活用できればと思います。
また、追加質問で、プログラムに入るのは外国歯学部の新卒では難しいか、という質問がありました。
もちろん、倍率が高いプログラムであればあるほど、実績が必要になってきます。
そのために、海外の歯科医師はプリセプタープログラムを経る人が多いです。
専門医プログラムの一歩手前としての位置付けであるイメージで、ここに所属する間に、医局の研究を手伝って論文に名前を乗せてもらったり、人脈を作ったり、という感じです。
プログラムによっては、プリセプターをやった人の中から次の年の専門医プログラム生をとるところもありますし、関係なく、順位をつけるところもあります。
少なくとも、新卒で実績がなく、、、というと、まずは人脈づくりからする必要があると思います。プリセプターをしないまでも、気になったプログラムを見学し、指導教官に顔を覚えてもらう、熱意を伝える、内部の人にどうやってプログラムに入ったかなどの情報をきく、などが大事です。
実際、プリセプターをせずに新卒で専門医プログラムに入っている優秀な方もいるにいるので、諦めずに最短経路を目指してください。
学部編入も歯科助手のバイトをアメリカでしたり、歯学部にボランティア活動(専門医プログラムの学生の手伝いなど)をして編入を狙っている人が多いですが、このプログラムに関しては、私は直接経験していないので、詳しくはわかりません。しかし、友人でこのプログラムを出ている人は外国での歯学部の成績が優秀な人が多いです。おそらくGPAもかなり高いところでの勝負になるのでしょう。
しかし、倍率もたかいのは事実ですが、なんだかんだ州や大学を選ばずに多くの出願をして、どこかに収まっている人がそれなりにいる、というイメージです。
無謀な挑戦、というイメージではないのではないでしょうか。
今日はかなり長くなりましたが、カリフォルニア、という私が実際すむ地域に対しての質問だったので、さっくり答えさせていただきました。
他の州に関してはまた状況が異なるので、それぞれ調べてくださいね。
また、いつもいうように、情報は常に更新されます。
去年までの情報が今日使えるとは限らないので、ボードに直接問い合わせることが大切です。
ではでは
Have a great day!